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お米の炊きあがった香りが夕陽の角を取って
何とも優しい一日の瞼が閉じていくのを ベランダから見ています
左薬指のささくれや 少し切りすぎた髪も とても愛しく感じます
すっかり慣れたはずの田んぼの香りが
なぜか今日は頬を濡らしたことに自分でも驚いています
全てを書き留めて歌にして それでも零してしまうのね
それがどうにも悲しくて夕陽を集めている今日ですが
夜を跨いでいる間に消えてしまうと思うから 小さな‟さよなら”を頂くの
まだらな山肌 雲を被って 雨音、ため息、オーケストラ
喜怒哀楽も鳴りを潜めて空気に溶けるのを 無人駅のホームで見ています
空っぽになってく世界を抱きしめるように目を閉じて 踵を返しました
まだらな山肌 雲を被って 雨音、ため息、オーケストラ
喜怒哀楽も鳴りを潜めて空気に溶けるのを 無人駅のホームで見ています
空っぽになってく世界を抱きしめるように目を閉じて 踵を返しました
腹を空かせた本屋と野良猫と 雨を浴びたアスファルト
何も考えずに見ている 目覚めると今日が暮れていた
ベランダと花束
全て書き留めて歌にして それでも掠れてしまうのね
それがどうにも悲しくて また夕陽を集める今日ですが
時間の標本はいつも 触れずに消えてしまうから 今日も‟さよなら”を頂くの
すっかり慣れたはずのあなたとの「おはよう」が
今日で最後のような気がしたのは 杞憂のはずだった
全てを残したくて書き溜めた 夕波のような思い出は
今日も一文字解かれて ベランダから見送る今日ですが
作り笑顔も共に解かれて いつも泣いてしまいます
濃くなった街の影を踏み歩いて あなたが遠ざかっていく
水性インクで書かれたこの歌も いつか誰にも知られずに消えていくから
今日も“さよなら”を頂くの
作詞・作曲 白ペン
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